明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

2022-08-08から1日間の記事一覧

『秘密の女』 山田旭南

1912年(明45)日吉堂刊。タイトルの意味は「隠し子」である。三河島の富豪がかつて保養先の千葉の鹿野山神野寺の土地の女に産ませたのだが、死を目前に遺言の執行人として寺の僧侶を指定した。その子お糸だけに血統があり、外には後妻とそれに密通した番頭…