2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧
タンタヂールの死:メーテルリンク 1914年(大3)日吉堂本店刊。 1923年(大12)集英館刊。 「青い鳥」で有名なベルギーの詩人・劇作家モーリス・メーテルリンクの戯曲。「群盲」も併収。メーテルリンクが1894年に人形劇のために書いた。原題は “La mort de …
怪塔:岩橋楚石 1916年(大5)三芳屋書店刊。 大正期に翻訳紹介された探偵活劇の一つ。原作者も原題も明記されていない。舞台は北欧デンマーク(丁抹)の首都コペンハーゲンとその近郊のクランペンボルグ(Klampenborg)の海辺の荒地に建つ古塔である。恐らく…
私は中学生です:鹿島孝二 1949年(昭24)11月~1951年(昭26)1月、雑誌「少女世界」連載。 1953年(昭28)宝文館刊。 ユーモア作家鹿島孝二(1905~1986)は終戦直後40代を迎え、精力的に作品を量産し出した。この「少女世界」には創刊時から続けざまに…
考える葉:松本清張 1962年(昭37)光文社刊、カッパノベルス。 この小説では主要人物が前半と後半とでガラリと入れ替わる構成になっているのがまず面白いと思った。(なぜそうなるのかはネタバレにもなるのでここでは自粛する)山梨県の身延山の西側に位置…
剝製師Mの秘密:香山滋 1948年(昭23)江戸書院刊。 1985年(昭60)国書刊行会、復刻本。 表題作のほか、「鮟鱇」「眼球を飼ふ男」「笑ふ翡翠(かわせみ)」など全10篇を収める。各篇とも生き物、特に原生生物から始まって、魚類、鳥類が一つずつ取り上げ…
拳骨:俊碩剣士(北島俊碩) 1916年(大5)春江堂書店刊。上下2巻 世界的には1910年代、日本では大正時代、サイレント映画は人々の人気を集めていた。外国製の映画(当時は活動写真と言った)が次々と公開され、その内容を物語風に書き直した書物も大量に出…
木枯吹けど:加藤武雄 1948年(昭23)11月創刊号~1949年(昭24)12月、雑誌「少女世界」連載 1949年(昭24)偕成社刊。 加藤武雄(1888~1956)は昭和初期の人気作家の一人だった。「家庭小説」と呼ばれた女性の生き様を丁寧に描く小説を得意としていた。こ…
怪盗五人女:邦枝完二 1955年(昭30)12月~1956年(昭31)7月、「東京タイムス」連載。 1956年(昭31)同光社刊、新作・大衆文学全集所収。 邦枝完二の最後の長編小説。新聞連載は1956年7月18日で終了したが、その翌月8月2日に死去した。63歳だった。 江戸…
まぼろし令嬢:島田一男 1950年(昭25)4月~1951年(昭26)5月、雑誌「少女世界」連載。 1951年(昭26)偕成社刊。 まぼろし令嬢:島田一男、沢田重隆・画 変身型の少女探偵活劇である。千何百年も昔の京都の女賊の呪いがその血筋を伝える者に「紅水仙」の…
新編毒婦伝:大下宇陀児 1953年(昭28)春陽堂書店、春陽文庫 第1108 「情婦マリ」、「魔性の女」、「獺」(かわうそ)、「悪党元一」、「剣と香水」の短篇5つ。全部が終戦直後の東京の風景。戦災で焼け出されたり、両親兄弟を失って孤児となった少女たちが…
美しき鬼:海野十三 1949年(昭24)2月~1950年(昭25)3月、雑誌「少女世界」連載。 1961年(昭36)ポプラ社刊。 海野十三が死去したのは1949年5月17日のことだった。以前読んだ「少年探偵長」がその絶筆であったと、連載中の少年向け雑誌「東光少年」で報…