明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

犯罪小説

『美人魔』 渡辺黙禅

美人魔:渡辺黙禅 1910年(明43)樋口隆文館刊、前後全2巻。 時代は明治末期、日清戦争直後の頃。横浜の花柳街として有名な真砂町の貸家に入居を申し込んできたのは、目の覚めるような美貌の芸妓上がりのような若い女性。金に糸目をつけず、単独で次々と交…

『悪美人』 渡辺霞亭(?)

悪美人:渡辺霞亭(?) 1895年(明28)日吉堂刊。 この作品はNDLのデジタル・コレクションで偶然に見つかった。表紙の次にいきなり本文が始まり、故意か過失か、作者名が表記されるはずの中表紙もなかった。しかも最後尾の奥付にも著者名は省かれていた。想…

『新編毒婦伝』 大下宇陀児

新編毒婦伝:大下宇陀児 1953年(昭28)春陽堂書店、春陽文庫 第1108 「情婦マリ」、「魔性の女」、「獺」(かわうそ)、「悪党元一」、「剣と香水」の短篇5つ。全部が終戦直後の東京の風景。戦災で焼け出されたり、両親兄弟を失って孤児となった少女たちが…