明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

『池田大助捕物手柄話』 野村胡堂

池田大助捕物手柄話:野村胡堂

1950年(昭25)矢貴書店刊、野村胡堂捕物名作選集第3巻。

1954年(昭29)2月~12月、雑誌「読切倶楽部」連載。

 

池田大助捕物手柄話:野村胡堂、中一弥・画

 大岡越前守の股肱の一人として、池田大助の名前は、例えば天一坊事件などに関わる人物として古くから講談でも語り継がれてきた。野村胡堂の創作ではない。胡堂が書いた池田大助捕物帖は100篇余りとなるが、最初は戦中期の昭和16年(1941)にすでに単行本「池田大助功名帖」が出版されている。この「手柄話」全20篇も単行本として戦後まもなく出版されていたが、その後、その半数ほどが雑誌「読切俱楽部」でも連載された。以前読んだ『池田大助捕物日記』の続篇である。

 

 大岡越前守の屋敷に勤める用人として抱えられ、奉行所の与力や同心とは別格の、言わば「特命捜査官」と考えられる。一話完結の連作短編集というのは「銭形平次」と変わらないが、固定メンバーとして、飴屋の仙太郎少年、老練な岡っ引の源太、与力の石子伴作などがいる。さらに元女軽業師だった小間使いのお美濃が狩り出されたりする。事件に登場する娘たちが揃いも揃って美人なのと、その発生から捜査までのテンポが小気味良く、毎日一話ずつ読むのが習慣的な楽しみとなった。☆☆

池田大助捕物手柄話:野村胡堂、平野林作・画

国会図書館デジタル・コレクション所載。個人送信サービス利用。

https://dl.ndl.go.jp/pid/1645521/1/3

https://dl.ndl.go.jp/pid/1723011/1/197

読切倶楽部連載時の挿絵は平野林作。

 

※参考過去記事:

『池田大助捕物日記』 野村胡堂

ensourdine.hatenablog.jp

 

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