
1909年(明42)此村欽英堂刊。
『S巻美人』の完結編。比叡山中で発見されたS巻美人の他殺体がなぜ名古屋の富貴令嬢おきぬに酷似しており、親族でも見分けがつけられなかったのかが解き明かされる。原作の書き方がそうだったのだろうが、場面の進行に丁寧過ぎるまだるっこさがあって、緊迫感が薄い印象になった。テロ活動家たちの手口や動向を内部から詳述しているのは珍しい。殺人事件の捜査と解決としては後味が今一つだった。☆☆

国会図書館デジタル・コレクション所載。
https://dl.ndl.go.jp/pid/887079/1/1
口絵は鈴木錦泉。
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