明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

2022-02-10から1日間の記事一覧

『刺ある花』 鹿島桜巷

1915年(大4)樋口隆文館刊。前後2巻。ヒロインは美人泥棒の容子で、横浜の医師の家から劇薬を盗もうとしていた。この女の正体は中国人の革命の闘士、鄭紫蘭だった。時代背景は辛亥革命直後の混乱期で、中国では軍閥に支持された袁世凱が実権を掌握していた…