明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

伊藤秀雄

『明治の探偵小説』 伊藤秀雄

結局、この一冊が明治時代の小説群への没入の道しるべとなった。漱石、鷗外、藤村をはじめ、露伴、独歩、蘆花、鏡花などの堅苦しい明治の文豪たちを長い間、敬して遠ざけてきたが、唯一、黒岩涙香の探偵小説だけはなんとか読めそうで親しめそうな書物に思え…