明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

2022-02-07から1日間の記事一覧

『花夜叉』 渡辺霞亭(黒法師)

1906年(明39)隆文館刊。黒法師も渡辺霞亭の筆名の一つで、続けて2作読むことになった。旧家の令嬢で両親の遺産を相続し、家令の献身的な奉仕で何不自由なく暮らしてきたヒロイン龍子は、結婚相手と心に決めていた男が別の女と結婚してしまい、嫉妬で自暴…