明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

2022-07-09から1日間の記事一覧

『千里眼』 渡辺黙禅

1913年(大2)樋口隆文館刊。前後続の全3巻。明治改元直後2~3年の社会制度の定まらない混乱期における、新橋の美人花形芸者梅吉とその一子花子の波乱万丈の物語。タイトルの「千里眼」は花子に備わる透視能力のことを指すつもりだったが、この3巻ではま…