明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

2023-02-01から1日間の記事一覧

『史蹟甚九郎稲荷』 中村兵衛

1914年(大3)樋口隆文館刊。前後終全3篇。表題は神社の縁起由来記のように思われるが、中身は江戸時代初期の史伝上の人物、佐久間甚九郎の半生記である。作者中村兵衛は神戸又新日報の文芸部記者である傍ら、「書き講談」の口調で読みやすい多くの小説を書…