明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

2022-09-24から1日間の記事一覧

『野原の怪邸:探奇小説』 鹿島桜巷

1905年(明38)大学館刊。鹿島桜巷(おうこう)の最初期の著作と思われる。地の文は文語体で格調が高い。怪奇小説仕立ての探偵小説。松戸市郊外の河原塚に建つ怪しい邸宅をめぐる探奇譚である。この家に住む叔母夫婦を訪ねて来た書生の主人公は、その家が少…