明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

2023-04-30から1日間の記事一覧

『つきぬ涙』 篠原嶺葉

1917年(大6)春江堂刊。前後2巻。 真情と義理との板挟みで人生を絶望するまでに追い込まれる女性の悲劇小説。相思相愛の仲の男女が親同士の仲違いゆえに結ばれず、男はドイツ留学へと旅立つ。その直後、女は実家の破産の危機に直面し、泣く泣く金銭ずくの…