ミステリー
夜の冒険:ドゥーゼ、小酒井不木(訳) 1931年(昭6)平凡社、世界探偵小説全集第8巻所収。 1939年(昭14)博文館、名作探偵 1954年(昭29)日本出版協同㈱、異色探偵小説選集、第7巻。 作者はスウェーデンの作家、サムエル・アウグスト・ドゥーゼ(Samuel …
自殺を売った男:大下宇陀児 1958年(昭33)光文社刊。 薬物中毒者のヤクザな男、四宮四郎が一人称で語るミステリー。生きている意味が見出せないと感じて、彼が伊豆で自殺を図った矢先に、別荘に来ていた社長令嬢に助けられ、自邸の下男兼犬係になる。ある…
考える葉:松本清張 1962年(昭37)光文社刊、カッパノベルス。 この小説では主要人物が前半と後半とでガラリと入れ替わる構成になっているのがまず面白いと思った。(なぜそうなるのかはネタバレにもなるのでここでは自粛する)山梨県の身延山の西側に位置…
剝製師Mの秘密:香山滋 1948年(昭23)江戸書院刊。 1985年(昭60)国書刊行会、復刻本。 表題作のほか、「鮟鱇」「眼球を飼ふ男」「笑ふ翡翠(かわせみ)」など全10篇を収める。各篇とも生き物、特に原生生物から始まって、魚類、鳥類が一つずつ取り上げ…
夜の配役:有馬頼義 1959年(昭34)文芸春秋新社刊。 1960年(昭35)角川書店、角川小説新書。 1961年(昭36)東都書房刊、現代長編推理小説全集第4巻(有馬頼義集)所収。 戦後復興期に建てられた高級アパートで、住人の美女が謎の死をとげる。元情夫の男は…
からみ合い:南条範夫 1959年(昭34)7月~12月、雑誌「宝石」連載。 1959年(昭34)光文社、カッパ・ブックス。 1973年(昭48)講談社、現代推理小説大系 16巻 所収。 1981年(昭56)徳間文庫刊。 巨額の遺産相続をめぐる人間模様を描く、しっかりと構成さ…
不思議な巷:大河内常平 1956年(昭31)あまとりあ社刊。 大河内常平(おおこうち・つねひら、1925~1986)は探偵作家として戦後の10数年間のみの活動しかなく、あまり記憶に残る大作もなかったので忘れ去られている。これは初期の短編10作を集めたもの…
地獄ごよみ:山手樹一郎 1954年(昭29)桃源社刊。「江戸恋い双六」という副題がついている。 1959年(昭34)2月~1960年(昭35)3月、雑誌「小説倶楽部」連載。 幕末期の江戸の大店の遺産相続をめぐる連続殺人サスペンスという異色作。直参旗本の次男坊の鶴…
白猫別荘:北村小松 1948年(昭23)新太陽社九州支社刊。 怪奇小説集と銘打った短編集全9篇を収める。終戦直後の刊行で版組や用紙が粗悪のため、印字も不鮮明で読みにくい。怪奇趣味というよりも、人間心理の奥底にある不可解なものを完全には否定も肯定も…
黒壁:水上勉 1961年(昭36)1月~11月、雑誌「新週刊」連載。 1961年(昭36)12月、角川書店刊。 1963年(昭38)角川小説新書。 黒壁:水上勉2 (こくへき)山伏信仰で知られる熊野川流域での殺人事件。電力開発工事の監督官庁の敏腕課長が現地への出張中に…
犯罪の足音:岡田鯱彦 1958年 光風社刊。 1963年 青樹社刊(青樹ミステリー) 岡田鯱彦(しゃちひこ)は国文学者で、古典に題材を求めたミステリー作品もある。これは戦後期に書かれた現代物の一つである。 結核に感染した大学一年生の青年が、病後の療養の…