明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

文壇雑記

『ある文藝編集者の一生』 大村彦次郎

2002年9月、筑摩書房刊。昭和初期から戦中を経て戦後に至るまで文芸雑誌の編集者だった楢崎勤の生涯を語るつもりで付けたタイトルだと思われるが、内容は雑誌出版業の側面から見た昭和前半の文壇史そのままだった。昭和初期にはプロレタリア文学思潮の台頭が…

『現代文士二十八人』 中村武羅夫

(なかむら・むらお)1909年(明42)日高有倫堂刊。明治末期時点での文壇の中心人物と目された作家、詩人、歌人、評論家の28人との会見記をまとめたもの。最近、講談社から「明治の文豪へのノーアポ、突撃インタビュー!」という宣伝文句で再刊されている…