明治大正埋蔵本読渉記

明治大正期の埋もれた様々な作品を主に国会図書館デジタル・コレクションで読み漁っています。

『礒川兵助新功名噺』 野村胡堂

礒川兵助新功名噺:野村胡堂

1957年(昭32)東方社刊(新編6作と道中記、及び他の時代短篇2作)

1963年(昭38)青樹社刊(本編9作に加え、新編6作と道中記を含む)

 

 「礒川兵助」物の続篇である。読む側の個人的な思い入れになるが、同郷の仙台藩の人の話となると、江戸屋敷での事件でさえ親しみがわく。彼の出世というか録高の加増を妬む仲間からの足を引っ張る謀略に兵助は簡単に騙されるほどの好人物で、切腹や浪人となる危機に何度も陥るが、それを救うのが妻のお津枝を始めとする女性たちの機知であり、それは併収されている「道中記」でも決まりパターンだった。しかしその安易さが繰り返されると段々鼻についてくる。頓智話として楽しめた。☆☆

 

礒川兵助道中記:野村胡堂、今村恒美・画

 

国会図書館デジタル・コレクション所載。個人送信サービス利用。

https://dl.ndl.go.jp/pid/1642456/1/3

https://dl.ndl.go.jp/pid/1649615/1/3

挿絵は「道中記」(偕成社版)から今村恒美。

 

礒川兵助功名噺:東宝(1942)

 

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